Q&A(事業譲渡契約書)_No.5_譲渡会社と譲渡会社の従業員との労働問題と事業譲渡契約

Q.
事業譲渡契約で譲渡会社の従業員を譲受会社へ承継させようとしていた場合に、譲渡会社と譲渡会社の従業員との間で未払い残業代等の労働問題が生じていたときは、譲受会社としてどのような点に注意すべきですか?


A.
事業譲渡契約の際、譲渡会社の従業員を譲受会社へ承継させようとする場合、譲渡会社の従業員の同意を得る必要があり、承継の方法として、(1)譲渡会社にて退職手続きを行った上で事業譲渡における譲渡日を停止条件とする雇用契約を譲渡会社の従業員と譲受会社との間で締結する方法又は(2)譲渡日をもって譲渡会社の従業員に対する雇用関係を譲渡会社から譲受会社へ承継する方法がありまます。

この点、(2)の方法だと、未払い残業代等の労働問題を譲受会社がそのまま引継ぐことになるため、(1)の方法により、譲渡会社にて退職手続きを行った上で譲渡会社の従業員を譲受会社へ承継させることが望ましいといえます。