Q&A(業務委託契約書)_No.18_管理責任者と作業者を兼任していた場合における偽装請負(委託)の判断

Q.
管理責任者と作業者を兼任していた場合、偽装請負(委託)となりますか?



A.
受託者の管理責任者は、受託者に代わって、作業場での作業の遂行に関する指示、労働者の管理、委託者との注文に関する交渉等の権限を有しているものですが、仮に作業者を兼任して通常作業をしていたとしても、これらの責任も果たせるのであれば、特に問題はありません。

また、管理責任者が休暇等で不在にすることがある場合には、代理の者を選任しておき、管理責任者の代わりに権限を行使できるようにしておけば、特に問題はありません。
 
ただし、管理責任者が作業者を兼任しているために、その作業の都合で、事実上労働者の管理等ができないのであれば、管理責任者とはいえず、偽装請負(委託)と判断されることになります。

さらに、作業場に、作業者が1人しかいない場合でその作業者が管理責任者を兼任しているときは、実態的には委託者から管理責任者への注文が委託者から受託者の労働者への指揮命令となることから、偽装請負(委託)と判断されることになります。